何かが出来ない時、筋肉の強い弱いで考えがちで、そうなると筋トレしなきゃとなってしまうけど、総じてそれは筋力が無いわけじゃなくて、使い方の問題。
そして、どんなに筋肉を付けても、そもそも軸に無ければ絶対に無理。
身体を動かすのは筋肉だけど、その筋肉を動かしているものを変えなくては。
出来る人がいて、出来ない人がいる。
怪我する人もいて、怪我しない人もいる。
その差は何か。
出来る人は出来るように身体を使っているし、怪我をする人は怪我をするように身体を使っている。
すべて自らそのように指令しているのであり、それは考え方、生き方でもある。
いつだって複雑にしているのは自分自身。
とってもシンプルなことを想えば、複雑にこんがらがった頭の中を整理出来るでしょう。
とってもシンプルなこと、それは重力です。
何かが出来ない、何かを変えたと想う時、重心と身体の使い方を整理すると大概のことは出来ます。
そうした手順の中で筋トレは最後の手段。
だって筋トレしなくても普通に生活出来てる訳だから。
生きるのにコツがあるように、バレエにもコツがあります。
トレーナーの役割は、クライアントに筋トレをさせることではありません。
その人の目指すゴールへ向かう中で、筋トレは数ある手段の一つに過ぎません。
バレエダンサーのトレーニングにおいて、それは最後の手段です。
特に負荷をかけたトレーニングは身体に負担も掛けます。
もしそれが必要ないものだとしたら、それをする必要はありません。
負担を掛けるものは最後。
まずは自分に今ある身体で出来ることを探していくこと。
そして、もし自分自身の目標がエベレストを登るような高い設定の場合は、それに相応しい体力や筋力を付けなければいけません。
それはその負荷に耐えられず、怪我をしてしまうからです。
自分の目標設定をしっかり持つこと。
それに対してちゃんとスケジュールを組み立てること。
ボーッとしていても登れるものなのか、そうじゃないのか。
そういったことも一人だけで考えると難しいこともあります。
そんな時は近くにいるトレーナーに相談してみましょう。
一緒に登山計画を立ててくれると想います。
可能ならば、道中の美しい景色を味わい、自分のペースで登れるように。
時間がないならば、時間がない中でもベストを保ち、安全に登れますように。
寄り添い、導き、最後は自分の脚で登頂できるように。
トレーナーとして、そのようなお手伝いが出来たらと願っています。